メンテナンスする事によって、
- 効率よく安定した燃焼を引き出す
- 全体の点検する事によって様々な破損、トラブルを未然に防ぐ
ことが可能になります。
最も重要なのは煙突内の煤を除去すること
煙突内に煤やタールが付いていると、煙突内の断面積が減少し、良好なドラフト(煙突内の上昇気流)が得られなくなります。さらに、煙突内に付いた煤はストーブから上がってくる熱せられた空気から着火しやすく、煙導火災(※煙突内の煤に引火し、煙突内が燃えること。建材に延焼することもあり大変危険)の原因となります。3mm厚の煤が付いただけで煙導火災がおきる可能性があると言われています。
煤の付き具合は前年少なかったからといって今年も同じとは限りません。薪の乾燥度、焚き方、焚く時間、同じ様に使っているつもりでも実は違うのです。煙突の内部は見えないのでブラシを通してみないとわかりません。1シーズン焚いたら必ずブラシを通し、確認することが大切です。
本体メンテナンス
本体のメンテナンスすることのメリットは、部品の変形、破損が発見できることです。特にバッフル回り、ダンパー付近の変形はストーブを痛めることになるため、早目の修理が必要です。
意外に重要なのがガスケットの点検です。ガスケットは扉まわりのパッキンのことで、薪ストーブの密閉性を高め、効率を上げます。ストーブの使用頻度に関わらず、潰れてくるとこの密閉性が弱まり、空気が必要以上に取りこまれることで、薪の消費量が増えてしまいます。過剰燃焼のため部品が変形するのを防ぐためにも、痛んだガスケットは速やかに交換しましょう。
加えて、二次燃焼室も煤や灰が溜まりやすい場所です。排気効率の低下を引き起こさないためにも、チェックが必要です。
自分でできるお手入れ方法
屋根が比較的安全で登りやすく、煙突プランが複雑でなければ自分でメンテナンスをすることができます。また、ストーブ本体だけでも構造を把握しておけば、より薪ストーブに対する理解を深めることができるでしょう。
煙突掃除サービスの費用相場
気になる煙突掃除サービスの相場は一概には言えません。煙突掃除のみの場合、本体のメンテナンスまで含んでいる場合、そして交通費・交換消耗品を含めるかどうかも各社のサービス内容によって異なります。そして薪ストーブの使用状況によっても変わります。1万円台~4万円の間に収まるケースが多いようです。
正規ディーラーの煙突掃除サービス
エープラス正規ディーラーでは、低価格で高品質なメンテナンスサービスをご提供しています。施工からメンテナンスまで、一貫したサービスで安心です。
会員制の『オーナーズクラブ』にご入会いただくとさらにお得。
煙突掃除の時期と頻度
時期について
コラム
薪ストーブユーザーはアリになろう!
イソップ童話「アリとキリギリス」。暑い夏せっせと働いたアリは寒い冬を暖かく、豊かに過ごします。
薪ストーブユーザーもしかり。シーズンオフのうちにメンテナンスを済ませ、薪の手配もしておくことが快適な薪ストーブライフの決め手です。(薪も乾燥に1年かかります。早めの準備が肝心です。)
シーズンに差しかかるとどうしてもディーラーへのお問い合わせが増えてくるので、混んでいることが多いのが事実。メンテナンスは余裕を持ってシーズンオフに!を心がけましょう。
頻度について
最低1年に1回をお勧めしています。
ただし、年に1回煙突掃除をすれば大丈夫、というわけではありません。
空気を絞りすぎて焚く、十分に乾いていない薪を焚くなど、焚き方によっては数日で詰まってしまうこともあります。常に正しい焚き方ができるよう心がけましょう。不安な場合はディーラーまでお気軽にご相談ください。
※1年の間に薪ストーブを使用するのが2〜30日未満の場合、(別荘でのご使用等)必ずしも1シーズンに1度メンテナンスが必要ない場合もあります。まずは、1シーズン終わったらメンテナンスをし、煙突の状態を見て、その後の頻度をプロに判断してもらうことをお勧めします。
煙突掃除の道具
- 煙突ブラシ ◎ 煙突径、煙突長と合わせます。
- ワイヤーブラシ ◎ 煙突トップ、ストーブ内、ガスケット交換で使用します。
- 小さなほうき ○ 一般的な物でよいので普段から常備しておくと良いでしょう。
- スパナ10㎜・7/16インチ・1/2インチ ◎ ある程度ストーブを分解するのに必要です。
- ビニール袋 ◎ 灰や煤を入れます。
- スクレイパー(皮すき) ○ 頑固なタールを取り除くのに必要です。
- プラスドライバー ◎ 煙突接合部のバンドなど煙突を外すのに必要です。
- マイナスドライバー・ハンマー ◎ 古いセメントをはつり取るのに必要です。
- ガラスクリーナー ○ ガラスをきれいにします。黒くこびりついた汚れに有効です。
- ストーブポリッシュ ○ ストーブ表面をきれいにします。落ち着いた仕上がりとなります。
- ストーブペイント ○ ストーブ表面をきれいにします。新品同様の仕上がりとなります。
- 掃除機 ○ 無くても掃除はできますが、あれば早くきれいにできます。
- ガスケット ◎ 使用場所によって太さが違います。
- 耐火セメント・耐熱シリコン ◎ ガスケットの貼り付けに必要です(24時間の乾燥時間が必要)
- ガスケットボンド ○ ガスケットの軽微な剥がれに有効です。(乾燥時間は必要ありません)
- 養生シート ◎ 汚れ防止に必要。ブルーシート、毛布、シーツなど
- 手袋 ◎ 汚れ防止に必要
- ヘルメット ◎ 安全確保のため
- 足場 ◎ 脚立、梯子など
- コーキング・コーキングガン ◎ シリコン系コーキング材(ホームセンターなどで販売している一般的な物)
- ロープ ◎ 梯子の固定、命綱
- ウエス ◎ ガラス拭きやストーブ本体を磨くのに必要です。
- ペンチ・カッター ◎ ガスケットを切るのに必要です。